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「今日こそはちゃんと話を聞かせてもらおうか」
藤代君の上から身体を退かし、逃げられないようにガッチリと腕を掴む。
「痛い……」
ゆっくりと身体を起こした藤代君が何度か頭を振って顔を上げた。
……が、そこに居たのは翼にも負けてない美少年。
あれ、俺が捕まえたのは藤代君だよね?
いつの間にすり替わった!?
「え、あれ、藤代……君?」
「石渡……光太郎……乱暴だ……」
やっぱり藤代君!?
普段は分厚いレンズのメガネともっさい前髪で隠れている目は、黒目がちなキレイな二重。
それがまた翼とは違った可愛らしさだ。
「何……?」
じっと顔を見つめられたのが不快なのか、藤代君が俺を睨み付ける。
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