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人手が足りないと言っても、並んでいる集団は二十人以上は居そうだ。
これで足りない方なのか?
「俺、関係ないですよね?」
「だって人手は多い方がいいし。ってか、部外者がオレだけって気まずいじゃん!」
興奮したのか大声を出してしまった山本先輩が、薬師堂先輩に「黙れ」と一喝された。
まぁ、山本先輩には部屋を替わった時も救急箱を借りた時もお世話になったしね。
今日一日付き合うくらいならいいか。
「素行の悪い者に怯む必要は無い。風紀委員が正しいのは明白、遠慮も要らない」
「はい!」
「……御意」
集団の返事の中に変なのが混じってた気がするんだけど……気のせい?
「で、何故石渡君がそこに居る?」
薬師堂先輩の冷たい視線が突き刺さる。
「え、あの、山本先輩に手伝いを頼まれまして」
「あのバ……山本に?」
薬師堂先輩、今『バカ』って言い掛けましたよね?
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