風紀委員

11/21

12448人が本棚に入れています
本棚に追加
/400ページ
「ね、面白いでしょ」と山本先輩が三世寺先輩を見ながらニヤニヤ笑っている。 いや、武士って。 そういう夢を抱くのは小学生まででしょ。 俺も小学生の時は『小料理屋の女将になって、仕事に疲れた刑事の愚痴を聞いてやりたい』とか思ってたけどさ。 いや、当時ばあちゃんと見てた刑事ドラマにそういうシーンがあったんだよ。 じゃあ、時代劇みたく自分の事を『拙者』とか言っちゃうのかな? 言っちゃうのかな!? 期待に胸を膨らませていると、話を終えた三世寺先輩が俺と山本先輩の元に近寄ってくる。 「……とりあえず二人には風紀委員の補佐をしてもらう事になった。俺についてきてくれ」 言わないのかよ! ガッカリしていると山本先輩に「どうかした?」と心配されてしまった。 俺……時代劇好きなんだけどな。 .
/400ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12448人が本棚に入れています
本棚に追加