不良と同室になりました。

鍋

「山本先輩は？」

「オレは自分で取るから大丈夫」

山本先輩も一応お客様だと気を遣ったのだけど、既にお皿には具材が山盛りに盛られていた。

「コウ」

「はい？」

宮園様が俺に空のお皿を差し出す。

よそってほしいって事か。
まぁ、自分で取らせたら野菜より肉ばっかり取りそうだし。

「肉、多めで」

「宮園様、魚も食べてくださいね？」

「うるせぇよ」

お皿を受け取った宮園様が割り箸をパチンと割って具材をに手を付ける。

「この鱈と海老、薬師堂先輩に買ってもらったんですよ。鍋に海老って贅沢ですよね」

自分の分もお皿によそいながらそう言うと、宮園様の箸の動きがピタリと止まった。

何だ？ 魚に骨でもあった？

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