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「……宮園様?」
呼び掛ける声が掠れている。
喉乾いたな。
何か飲みたい。
ベッドから身体を起こし部屋の中を見回すが、宮園様の姿はどこにも無い。
這いつくばるように布団から抜け出し、キッチンに向かう。
冷蔵庫を開けてペットボトルのお茶を取り出し、そのまま冷蔵庫の前に座り込んで口を付けた。
お皿もちゃんと洗ってある。
宮園様が片付けてくれたんだろうな。
ベッドに横になっていたのに、回復した気はしない。
それどころか朝より顔が熱くて頭がクラクラする。
「宮園様……どこ行っちゃったんだろ……」
動くのも億劫でその場に寝転がった。
床、固い。
でも動けない。
俺、ここで命が尽きてしまうのか……。
具合が悪いとネガティブな事ばっかり考えちゃうな。
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