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宮園様、俺に教えてくれるつもりなのかな？
数学は苦手だから、教えてもらえるのは有り難いけど。
宮園様がさっき解いて見せたように俺も例題をノートに書き写して解いてみるが、「だから違うって」とシャーペンで手をピシッと叩かれた。
宮園様、スパルタですね。
「今度はどうですか？ 完璧ですよ！」
問題が解けた事に満足して得意気な俺の隣で、宮園様がノートを覗き込んでくる。
「あぁ、出来てるな」
「でしょう？」
「じゃ、次はこっちの問題な」
ノートに例題を書き写す宮園様の身体が、肩が触れ合うくらいに近い。
身体だけじゃなく、顔も。
宮園様、やっぱりキレイな顔してるな。
男に『キレイ』って言うのも失礼かもしれないけど。
そういえば俺、風邪引いて寝込んでる時に変な夢見ちゃったんだよな。
つい視線が宮園様の口唇に向いてしまう。
俺があんな変な夢見たってバレたら、宮園様にドン引きされてしまうかもしれない。
絶対に言わないでおこう、うん。
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