嫉妬

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「何かあったら、すぐ俺に言うんだぞ? 松森隼人にビシッと言ってやるから」 俺の言葉に翼がニッコリ笑って。 「ありがとう。だから僕、光太が好きだよ」 松森隼人に聞かれたら更に嫉妬されそうな愛の告白をしてきた。 まぁ、嫉妬されても束縛されても、翼は松森隼人が大好きなんだろうな。 それだけ相手を好きになれるって、ちょっと羨ましいかも。 売店で飲み物でも買ってから帰ろうかと、一人寂しく教室を出る。 そのまま帰るつもりでカバンを肩に提げて。 お昼ご飯、何食べようかな。 ってか、晩ご飯はどうしよう。 売店にある自販機で紙パックのバナナ豆乳を購入していると、何やら廊下の方が騒がしい。 「何だ?」 売店から校舎へ繋がる渡り廊下を渡った先に、騒ぎの原因と思われる数人の生徒。 「てめぇ、一年のクセに生意気なんだよ!」 「この人数に勝てると思うなよ? 今度こそ土下座で侘び入れさせてやるからな!」 .
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