嫉妬

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「てめぇ、何しやがんだ!」 吹っ飛ばされて床に倒れ込んだ三年生が素早く起き上がる。 「人数集めたら勝てるとでも思ったのか? 弱ぇのがいくら集まっても意味ねぇよ」 ニヤリと不敵に笑う宮園様に、集団の中の何人かが怯んだのか後退った。 「やってみなきゃ解んねぇだろうが!」 さっき吹っ飛ばされたのと違う三年生が、怒鳴り声と共に宮園様に殴りかかる。 それをあっさりかわして、宮園様はその三年生にも蹴りを入れていた。 宮園様がケンカしてる所なんて初めて見た。 ホントに強いんだ。 カッコイイ……かも。 「やりやがったな!」 宮園様の後ろに居た別の三年生が宮園様に襲い掛かる。 少し反応が遅れた宮園様が振り返るが、間に合いそうもない。 「危ないっ!」 後ろからの攻撃じゃ避けられないんじゃないかと、とっさに手にしていた紙パックのバナナ豆乳を投げつけた。 .
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