12451人が本棚に入れています
本棚に追加
慌てて手を引っ込めようとすると、その手も宮園様に掴まれて。
「え、あの」
身体を引き寄せられ、ギュッと抱き締められた。
何、この状況。
何で俺、宮園様に抱き締められてるの?
宮園様の方が背が高いから、丁度宮園様の肩の位置に俺の顔が当たる。
「宮園様?」
「……」
前にも宮園様に抱き締められた事があったっけ。
俺が雷に怯えてた時と、宮園様が濡れ衣を着せられて弱ってた時。
でも、何でだろう?
その時より心臓がドキドキしてるのは。
「もうちょっと、このままで居させろ」
耳元で囁かれて、擽ったさからピクリと身体が震えた。
え、何? 俺はどうすればいいの?
「み、宮園様……」
背中に手を回すと、宮園様が俺を抱き締める腕の力を強める。
.
最初のコメントを投稿しよう!