相談

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「……怪我」 「大した事ないですよ。軽く擦りむいただけですし」 擦りむいた掌を広げて見せるが、三世寺先輩は手じゃなく俺の顔を見ている。 あ、顔の痣? 「これは前にぶつけちゃって。ドジですよね、俺って」 笑って誤魔化すが三世寺先輩は無表情のまま。 「……せっかく愛らしい顔なのに」 じっと俺の顔を見つめて、指で頬の痣をなぞった。 愛らしい? そういう言葉が似合うのは小さくて可愛い子だけだよ。 翼とか、藤代君とか。 藤代君……。 再び溜め息が出そうなのを飲み込んで目を伏せる。 やっぱり、藤代君とちゃんと話をしなきゃな。 誤解だって言って、宮園様と俺はただのルームメイトで何でもないんだって言って……。 あ、またモヤモヤしてきた。 .
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