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学校を出てからバスに乗って、辿り着いたのは大型のショッピングモール。
ここなら服屋も雑貨屋も何でもある。
ついでに鯛焼き屋も。
「プレゼント……何にしよう」
モールの中に入ってから、翼がどの店に行こうかとキョロキョロしながら悩んでいた。
「松森隼人の好きな物とか、趣味とか参考にしたら?」
「隼人が好きなのは、やっぱりサッカーかな? でもサッカーに関係したプレゼントって、何があるだろ?」
「……サッカーボール?」
正直、俺はサッカーには興味が無いからよく解らない。
ポジションとか知らないし。
「とりあえず片っ端から見て回ろうか」
俺の提案に翼がうんうん、と頷く。
「隼人、何をあげたら喜ぶかな?」
松森隼人の事を思い浮かべているんだろう。
雑貨屋の入り口付近にまで配置された商品を手にする翼が、悩んでいる割にニコニコしていて。
「幸せそうだな、翼」
羨ましい、なんて思ってしまった。
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