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ゴミ収集場所であるプレハブ小屋にゴミ袋を詰め込み、そのまま教室に戻るんなら中庭を通った方が早いと近道をしていたら。
「ダメだって! 離してっ……」
校舎の陰から何やら不穏な声。
ケンカではなさそうだな。
イジメか!?
イジメ、ダメ、絶対!
心配になり壁に貼り付いたままこっそり声のする方を窺うと。
「ヤダって……んっ……」
声を上げていた方の茶髪の生徒が壁に押し付けられて、もう一人の生徒にキスをされていた。
イジメじゃなくて逢い引き!?
これはいけない物を見てしまったと思いつつ、目が離せない。
頭の中で宮園様と重ねてしまう。
いやいや、あれは夢だし!
「ん?」
茶髪の生徒に見覚えがある気がする。
というか、見覚えある筈だ。
「山本先輩?」
つい名前を口にしてしまい、山本先輩を壁際に追い込んでいた生徒が俺の存在に気付き慌てて逃げて行った。
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