12450人が本棚に入れています
本棚に追加
「そんなんじゃないですよ！」
「うはは、照れてる。普段は熟年夫婦みたいなクセに、こういう時は新婚夫婦みたいにウブなんだ」
「変な事言わないでください。宮園様とは友達で……」
「これはやっくんが入り込む隙は無いかもねー。やっくん、可哀想」
口元を手で隠してはいるが、山本先輩がニヤニヤしているのが解る。
「何でそこで薬師堂先輩が出てくるんですか。薬師堂先輩が好きなのは山本先輩なんじゃないんですか？」
反撃のつもりで言ったのに、山本先輩は「それは無いよー」なんてケラケラと笑ってかわした。
アレ？
違うのか？
「だって、薬師堂先輩は山本先輩が襲われたのを心配して怒ってたんでしょう？」
「やっくんは友達だもん。友達なら心配くらいするじゃん」
「友達？ それだけ？」
何か、前にも似たような会話をしたような気がしないでもない。
ん？ 気のせいか？
.
最初のコメントを投稿しよう！