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「目を瞑らないと、恐ろしい物を見る事になるかもしれませんよ」 「お前は俺に何をしようとしてるんだ」 「いいから!」 「何なんだよ」と不満気に呟きながら、宮園様が渋々目を瞑った。 口唇は無理だ。 仕返しに宮園様に本気殴りをされてしまうかもしれない。 ほっぺになら、宮園様もしてたし。 緊張から心臓がドキドキと早く脈打っている。 ゆっくりと顔を近付けて、無防備な宮園様の頬に軽く口付けた。 うん、ドキドキはしてるけど気持ち悪いとかは思わないな。 アレ、じゃあ俺、宮園様の事……。 顔を離すと、驚いたような表情の宮園様と目が合って。 「目を瞑ってって言ったじゃないですか!」 恥ずかしさから両手で顔を覆い隠し、宮園様に背を向けるように悶絶しながらベッドに倒れ込んだ。 .
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