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朝ご飯を作り、7時には宮園様を起こす。
盾としては心許ないカピバラのぬいぐるみを装備して。
「宮園様、朝ですよ~」
ベッドの脇にしゃがんで声を掛けると、宮園様が眉間に皺を寄せて小さく呻いた。
あんまり眉間に皺を寄せていると癖になっちゃうぞ。
皺を伸ばすように人差し指で宮園様の眉間にそっと触れると、いきなり腕を掴まれて引っ張られ。
「うわっ!」
バランスを崩して布団に突っ伏した所を宮園様に押さえ込まれた。
カピバラ、俺を助けてくれ……って、無理か。
「何、悪戯しようとしてるんだ」
「起きてたんですか」
「半分寝てたけど」
宮園様の手を逃れて押さえつけられていた頭を上げると、すぐ近くに宮園様の端整な顔。
うぅ……何か照れる!
自分の恋心を自覚してしまったからか、宮園様のちょっとした行動にもドキドキしてしまう。
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