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「あの、宮園様! 俺今日当番なんで先に行きますね!」
ベッドで上半身だけ起こした宮園様に無理矢理カピバラを押し付ける。
「ご飯は用意してありますから、宮園様はゆっくり学校に来てください。遅刻しない程度にですけど」
「当番? 何の?」
「それは……その、花瓶の水を取り替える当番です!」
教室には花瓶なんて無いけど。
「じゃ、行ってきます!」
カピバラを手にしたまま首を傾げている宮園様を残して、いつもより早く部屋を出て学校に向かった。
さすがに早すぎたのか教室には誰も居ない。
しばらく自分の席に座って待っていると、ポツポツとクラスメイトが教室に入ってくる。
「おはよう、光太。今日は早いんだね」
その中に翼を見つけて、急いで席を立ち。
「翼、助けて!」
「え? 何?」
まだカバンを背負ったままの翼の手を掴み、そのまま翼を連れて教室を飛び出した。
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