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「俺は、三世寺先輩に剣術道場のクリスマス会の手伝いを頼まれて。あ、でもそんなに遅くはならないと思うんです!」
箸をくわえたまま、宮園様が「そうかよ」なんて不機嫌そうにしている。
「で、あの、クリスマスの夜はご馳走作りますよ。ケーキも、買って来ます、大きいの。だから……」
俺と一緒に過ごしてほしい。
言いたいのに言えなくて目を伏せたままモジモジしていると、宮園様が「ホントお前はしょうがねぇな」と呟いた。
「ケーキは俺が買う。知り合いにケーキ屋でバイトしてるヤツが居るから、今からでも予約出来るだろ」
「予約……そっか、クリスマスの時期は予約しないと買えないんだ」
「その代わり、お前は俺の為に肉料理でも用意しとけ」
それって、俺と一緒に過ごしてくれるって事なのかな?
ヤバイ、嬉しすぎて泣きそうだ。
「ありがとうございます!」
ニッコリ笑ってお礼を言うと、今度は宮園様に視線を逸らされた。
宮園様の頬が赤くなってるように見えるのは……気のせい?
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