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「……道場までは少し歩くが、構わないか」
「大丈夫ですよ、そんなに気を遣わないでください。で、その荷物何ですか?」
三世寺先輩が手にしている紙袋を見つけて尋ねると、先輩が俺に向かって紙袋を広げて見せる。
中にはクリスマス用の包装紙で包まれた箱がいくつも入っていた。
「……ビンゴ大会の景品だ。中身は玩具や文房具だが」
「ビンゴ大会! 楽しそうですね」
「……光太郎も参加するといい」
「遠慮しときます」
景品は子供向けの物だろうし、オモチャを引き当ててもしょうがないしね。
「荷物、俺が持ちますよ」
紙袋に手を伸ばすが、三世寺先輩にやんわりと制止される。
「……見た目より重い。俺が持つ」
「でも、俺は手伝いをするのに呼ばれたんでしょう?」
「……それは」
三世寺先輩が何故か俺から目を逸らす。
「じゃあ、半分持ちます! 半分ならいいですよね?」
「……半分?」
何の事かと三世寺先輩が戸惑っている間に、紙袋の取っ手の片方を奪い取る。
「これで半分です」
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