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クリスマス会はなかなか盛況で、参加したビンゴ大会で俺は美少女戦士変身用アイテムを獲得してしまい、小さい女の子に羨望の眼差しで見つめられた。
俺は美少女戦士に変身する予定は無いので、その子が獲得したメモ帳と交換したけど。
「……光太郎、今日は付き合わせてすまない」
クリスマス会もお開きになった所で、三世寺先輩が再び謝ってくる。
「もう謝らないでくださいよ。俺は楽しかったですから」
まだ小学生にもなっていないような子供達とも、母親と間違えたのか「お母さん」や「ママ」と呼ばれるくらい仲良くなった。
子供って可愛いな~。
「……光太郎、帰り道は解るか?」
「え、俺も後片付け手伝いますよ」
「……そこまでさせる訳にはいかない」
会場として使われた稽古場では、保護者の方々が後片付けを始めている。
部外者なのに参加したのだから、後片付けくらいは手伝おうと思っていたのに。
「……光太郎」
三世寺先輩に手を引かれて、無理矢理道場の門を潜らされた。
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