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「え、あの、アレ?」
二人はどういう関係なのかと戸惑っていると、ミニスカサンタが俺に向かって「脅かしてごめんね」と語尾にハートマークでも付きそうな可愛い声で謝ってきた。
「もう、唯が変な事言うから~」
「今更ネコ被っても遅いっての」
「唯、黙れ」
何となくこの感じ、宮園様に似てる気がする。
雰囲気とでもいうか。
「初めましてコウくん、宮園愛です」
「宮園?」
宮園様と同じ名字だと思いながら宮園様の顔を見つめると、宮園様がバツの悪そうに「姉貴だよ」と呟いた。
「姉……姉!?」
宮園様ってお姉さんが居たのか!
しかも元ヤンの!
「は、初めまして! 宮園様と同室の石渡光太郎です」
ビシッとお辞儀をすると、お姉さんが「宮園様って?」とキョトンとしている。
「いや、あの、ユイちゃんの」
ついいつもの癖で『ユイちゃん』と呼んでしまって、機嫌を悪くしたのか宮園様が口元を手で覆い隠しながら顔を背けた。
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