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「えっと、宮園様に俺の気持ちがバレちゃってて……」
「うんうん、それで?」
「きっ……キスされて、『ずっと俺の傍に居ろ』って言われました……」
思い返すと恥ずかしくて、火照る頬を隠すように両手で顔を覆う。
あの時の宮園様、カッコよかったな。
「スゴイ、ちゃんと進展してるね!」
俺の幸せを祈ってくれている心優しい翼が、まるで自分の事のように嬉しそうにはしゃいでいた。
「光太、おめでとう」
「おめでとうなんて、そんな……」
顔を隠したままモジモジしていて。
「だって、宮園さんと付き合うんでしょ?」
翼の言葉にピタリと動きが止まる。
付き合う……とかじゃないよな。
俺の気持ちは宮園様にはバレてるけど、宮園様は俺をどう思ってるんだろ?。
『キスしたら嫌じゃなかった』とは言ってたけど。
「あ~…買い物に付き合えとは言われたな」
「そのボケはもう古いと思う」
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