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宮園様も実家に帰って忙しいらしく、俺も隣の市のばあちゃんの家に居るからなかなか時間が取れなくて、年末年始は宮園様と会えなかった。
その間にも電話でやり取りはしていたが、やっぱり会えないのは寂しい。
宮園様に電話で『初詣でお前のアホが治るようにお願いしといた』と言われた時は、ちょっとムカついて部屋に帰ったらピーマン料理を作ってやろうかと思ったけど。
叱られても呆れられてもいいから宮園様に会いたいなんて、どんだけ宮園様が好きなんだ、俺は。
ばあちゃんには『学校で用事があるから』と嘘の言い訳をして、予定より早めに寮に帰る事にした。
俺が早く帰っても、宮園様はまだ帰ってないだろうなと思っていたのに。
「おかえり」
寮の部屋のドアを開けると、宮園様が荷解きをしながら俺を出迎えてくれた。
「え、宮園様?」
「何だ、早いな。予定だと帰るの明後日じゃなかったか?」
「宮園様こそ」
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