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朝、身体にのし掛かる重さと身動きの取れない違和感に目を覚ますと、間近に宮園様の端整な寝顔。
そして俺の身体に絡み付く宮園様の腕。
そういえば昨日夕方から雨が降り出して、夜中にかなり遠くで雷が鳴ってたんだっけ。
それで宮園様に「あんな遠くの雷でもビビってんのかよ」と呆れられたけど、俺があまりにも怯えるから布団に入れてもらったんだった。
「ん~…温かい」
もぞもぞと布団の中に潜り、宮園様の胸に顔を埋める。
冬の朝は布団から出たくなくなる。
これだけ心地良いと二度寝してしまいそうだ。
いやいや、起きて朝ご飯を作らねば……!
布団の誘惑を打ち払い、宮園様を起こさないように腕を退けてこっそり布団から出る。
ケータイのアラームはまだ鳴っていないが、時計を見るといつも起きる時間の少し前だった。
いつも同じ時間に起きてるから、アラーム無しでも目が覚めちゃうんだろうな。
暖房をつけてもなかなか部屋の中が暖まらない。
この中で着替えるのは厳しい、なんて思いながら窓の外に目を向けると、窓から見える景色にはうっすらと雪化粧。
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