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「雪、積もってる!」
どうやら昨日の雨が夜中の内に雪に変わったらしい。
「スゴい、真っ白!」
テンションが上がり思わず窓を開ける。
寒い! でも雪だ!
「宮園様! 起きてください。雪です!」
興奮のあまり宮園様が被っている布団をバシバシ叩く。
「宮園様! 外、真っ白ですよ!」
「うるせぇ……つーか、寒い」
やっぱり宮園様も布団の誘惑には勝てないんだろうか。
ベッドの脇にしゃがみ「起きて~、ユイちゃ~ん」と顔を覗き込むと、布団から伸びてきた腕に後頭部を押さえつけられる。
そしてそのまま引き寄せられ、目覚めのキスをされてしまった。
もう、ユイちゃんってば!
「寒いと思ったら、窓開いてんじゃねぇか」
ベッドの中で上半身だけ起こした宮園様が、開け放たれた窓を見るなり俺の頭を軽く叩いた。
「だって雪積もってるんですよ?」
「閉めろ」
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