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正反対だからこそ惹かれる、か。
確かにそうかも。
俺と宮園様も全然タイプが違うしな。
同室にならなかったら、きっと話をする事さえ無かった。
ましてや恋人になるなんて。
今朝のイチャイチャを思い出し、恥ずかしさから打ち消すようにブンブンと首を横に振る。
「宮園君の事でも考えていたか」
「ぇえ!? いや、あの……」
薬師堂先輩に言い当てられ、俺は狼狽えるしかなかった。
「コウ、話終わったのか?」
山本先輩の襟首を掴んで引き摺ったまま、宮園様が俺の元に歩いて来る。
「あ、はい」
「んじゃ、これ返す」
『返す』と宮園様が薬師堂先輩に突き出したのはしょんぼりとした山本先輩。
宮園様が手を離した途端に、山本先輩は「宮園君がイジメるー」と薬師堂先輩に抱きついていた。
うん、仲良しだね。
薬師堂先輩は複雑そうな顔してるけど。
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