食費の条件

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俺は朝は和食や洋食などに拘りは無い。 前の晩の残り物をアレンジしたりして適当に作る。 昨日食パンを買って来たから、今日は洋食にしよう。 トースターが無いからフライパンでパンを焼き、卵焼きにキャベツのコンソメスープ。 まぁ、こんなもんか。 「宮園様~、朝ですよ~」 「んっ……」 「色っぽい声出しても、今日は見逃しませんからね。起きて~」 宮園様のベッドの傍らにしゃがみ込み、布団の盛り上がってる部分をポンポン叩く。 ん~、これくらいじゃ起きないか。 「お母さんに起こされなくても一人で起きられるようになりなさい」 お母さんキャラで文句を言いながら更に布団を叩くが、宮園様はくぐもった声で「……うるせぇ」と返すだけ。 何だよ、起きてるんじゃないの? 「早く起きて、ユイちゃん」 宮園様の下の名前を呼んだ途端に、布団を跳ね飛ばす勢いで宮園様がガバッと起き上がり。 「その名前で呼ぶな!」 寝起きだというのに俺の頭に見事にチョップを命中させた。 .
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