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というか、宮園様に話し掛けてはいけないのが俺の為というのが解らない。
「俺はこれからも宮園様に話し掛けますからね」
「解った、好きにしろ」
宮園様の方が折れてくれたのかと思ったのに。
「その度に無視してやるよ」
そう言って宮園様は座り直して食事を再開した。
無視されようが、とりあえずは宮園様に話し掛けてもいいらしい。
じゃ、この諭吉さん二人は貰っていいのか?
「食費は出来るだけ節約します。で、余った分は貯めておいて炊飯器買っていいですか?」
「好きに使えって言っただろ」
「申し訳ないから宮園様のリクエストにはなるべく答えますよ?」
卵焼きの最後の一口を食べ終えてから、宮園様が「ピーマン」と小声で呟く。
「はい?」
「だから、ピーマンは止めろ」
やっぱり宮園様は不良のクセに可愛い所があるなとニヤニヤしていると、宮園様にジロリと睨まれた。
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