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アレ、じゃあ宮園様、昨日は早く帰って来たのか？
「もしかして、俺が電話したから早く帰って来てくれたんですか？」
「そんなんじゃねぇよ」
Yシャツのボタンを止めながら宮園様がムスッとした声で答える。
「俺が『寂しい』って言ったから、カピバラを？」
「それはたまたまゲーセンで取っただけだ」
「もう、素直じゃないんだから」
カピバラで顔を隠していたがニヤニヤしていたのがバレたみたいで、宮園様に「黙れ」と叱られてしまった。
「段々宮園様の事が解ってきました。素直じゃないけど根は優しくて可愛いんですね」
「可愛い……？」
ネクタイを締める手を止めて、宮園様が怪訝そうな表情で俺を見つめる。
「怖くねぇのか？ お前の友達は俺にビビってたぞ」
「最初は怖かったですよ、初対面で叩かれたし。でも今は違います。宮園様は突っ込みが激しいだけなんですよ」
正直に答えたのに何故か宮園様は溜め息を吐いて。
「バカじゃなくてアホなんだな」
何だか失礼な台詞を吐いた。
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