呼び出し

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「俺はいつも翼と食堂でお昼食べてるんです」 「だから?」 「寂しかったら仲間に入れてあげてもいいですよ」 宮園様が一緒だと翼が怯えてしまうかもしれないけど、翼だってあんまり怖がらないように頑張るって言ってたし。 ちゃんと話をしてみたら宮園様が怖くないって解るだろうしね。 「何で上から目線なんだよ」 「あれ、そう聞こえました?」 「つーか、話し掛けんなって言ってんのに一緒にメシ食う訳ねぇだろ」 「だからお前はアホだって言うんだ」と呆れたように呟いて、宮園様は売店を出てどこかに行ってしまった。 アホで悪かったな。 せっかく誘ってやったのに。 「光太、お待たせ~」 やっとノートを写し終わったのか、翼が小走りで俺の元に駆け寄って来る。 「お疲れ。翼はフルーツオレでいいんだっけ?」 「うん、ありがとう」 自販機で買ったパックのジュースを受け取り、翼が眩しい笑顔でお礼を述べた。 翼の笑顔は癒されるな~。 .
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