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今日の晩ご飯は親子丼とお吸い物。
丼物はいい。
お手軽だし他におかずを作らなくても充分満足出来る。
ただ、毎日作ると飽きられるのが難点だ。
後は卵と合わせる所まで下ごしらえを済ませると、部屋のドアが開いていつもより早く宮園様が帰って来た。
「おかえりなさ~い」
「た、ただいま……」
宮園様、何で『ただいま』って言うだけで照れてんの?
「宮園様、今日は早いですね」
「まぁ、たまにはな」
「ご飯、用意出来てるんで、すぐに食べられますよ」
「あぁ」
カバンを学習机の上に置きクローゼットを開けて、宮園様がブレザーを脱いでハンガーに掛ける。
「そうだ、宮園様に聞きたい事があったんだ」
テーブルを出してから思い出したように言うと、宮園様が「何だよ」とネクタイに指を掛けたまま動きを止めた。
「宮園様は俺と一緒の部屋になって良かったですか?」
「はぁ?」
真面目に聞いたのに宮園様は「何言ってんだ」と呆れた視線を俺に向けている。
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