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「遊ぶのはいいから先に風呂入って来いよ。ガキか、お前は」
「宮園様と同い年ですよ。あ、俺がお風呂に入ってる間に『やっぱ出かける』とかって居なくならないでくださいね?」
「はいはい」
俺が着替えを用意している間、宮園様はベッド脇に座ってケータイを弄っていたから、今日はホントに出かける予定は無いんだろうな。
いつも夜中に遊び歩いているんだし、宮園様もたまには部屋でゆっくりするのもいいかもしれない。
夜中に寮を抜け出すのは違反なんだけどね!
お風呂から上がって早速宮園様とこいこい勝負。
意外にも宮園様は強かった。
いや、意外でもないのか?
「お前さ、俺と遊んで楽しいのか?」
「え、花札楽しくないですか?」
「そうじゃなくて。あ、三光だ」
「こいこい! こいこいしてください!」
何だかんだ言いながらも宮園様は俺に付き合ってくれて。
「おい、カピバラを枕にして寝るな。寝るならベッドで寝ろよ」
眠気を我慢出来なくなるギリギリまで、宮園様は俺と遊んでくれた。
ほら、やっぱり宮園様は悪い人じゃないじゃん。
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