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これでぼっち飯確定か。
俺には翼以外に一緒にお昼を食べるような友達が居ない。
というか、翼しか友達が居ないのだ。
クラスの人とはそれなりに話はするけれど、友達ではないし。
「ホントにごめん、光太」
「大丈夫だって」
余程申し訳ないのか翼は何度も何度も謝り、迎えに来た松森隼人に連れられて教室を出て行った。
いいじゃん、翼の幸せは俺の幸せだ。
寂しくない、寂しくない。
……うん、ちょっとしか寂しくないから。
仕方ないから一人で食堂にでも行くかと校舎から続く渡り廊下を歩いていると、目の前には同じように渡り廊下を歩く赤い髪の生徒。
そうだ、俺には宮園様が居るじゃん。
これでぼっち飯にならなくて済む。
「宮園様~!」
声を掛けると宮園様は振り返ってくれたが。
「……」
俺の姿を確認すると、そのまま前を向いて歩き出した。
いや~!
無視された~!
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