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「宮園様、待って!」
早足で駆け寄り、宮園様の腕を掴む。
「何だよ。話し掛けんなって言ったろ」
「そんな寂しい事言わないで! ってか、俺を一人にしないで~!」
切実な俺の叫びを聞いたにも関わらず、宮園様は「キモイ」と俺の手を躊躇無く振り払った。
宮園様……酷い。
「宮園様……俺がぼっち飯でも構わないって言うんですか?」
「知らねぇよ」
「宮園様はぼっち飯に慣れてるかもしれませんけど、俺は堪えられないんです!」
「知るかよ。メシくらい一人で食えよ」
宮園様には俺のこの心細さが解らないんだ。
一人で食べるご飯がどんなに寂しいかも。
「宮園様は今日もお昼は売店で買うんですか?」
「ついてくんな」
俺を無視して歩き出す宮園様の後ろを、離れないようにピッタリとくっついて歩く。
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