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気を抜くとまたすぐ転ぶだろう。
そうして学校につくと皆が教室に設置されているストーブに集まっていた。
誰もが寒いと凍えていた。
「今日、王余魚沢の歴史の日だね」
誰かが呟いた。
「そうだね。でも、こんな雪で王余魚沢の先生来るのかな」
雪が舞い散る日はたまに小学校の先生も来れない日がある。
王余魚沢小学校の先生たちは全員が王余魚沢の外の人であって車通勤だが、王余魚沢までの道は雪深くなると通行止めになることもしばしばである。
「このくらいなら大丈夫じゃない」
また誰かが言った。
ほぼ全員が大丈夫だろうと思っていた。
しかしホームルームが始まって対馬先生が教室に姿を現すと王余魚沢の先生が遅れていると報告があった。
「来るは来るけど、この雪だから。みんな、いい子にして待ってましょう」
対馬先生の言葉を受けて、王余魚沢の先生が来るまで自習となった。
ひでもあまり気にせず教室に備えられたら本棚の本をおもむろにに読んでいた。
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