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「ハハハッ!」
母の言葉があまりにも可笑しかったのか、夏騎がその場で吹きだした。
自分でも少し、想像していたことだから、そう口にだした母とそれを笑った夏騎を睨みつけた。
「やべー。俺、そろそろ帰らないと」
睨んだわたしが怖かったのか、スマホを取り出し時間を確認し始めた。
「夏騎君……もしかして、このまま逃げる気?」
母がムクリと顔を上げて夏騎を睨んだ。
「いや……すみません。明日、仕事なもんで。杉本コーチには必ず、きちんと挨拶に窺うつもりなので、今日はこれで帰ります」
そう言って、母に頭を下げた。
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