290人が本棚に入れています
本棚に追加
「やっぱり、鬼コーチに先に言わなきゃいけないよな。もう、怒鳴り散らされるの目に見えてるよ」
「そうだね」
「春菜……お前、他人事みたいに思って無い?どうせ、殴られるのは俺なんだから、平気だよな」
唇をへの字に曲げたまま、天井を見上げてそう言う。
「そんなこと無いって。だって、夏騎君、今夜は帰るんでしょ?わたし、明日からずっとお父さんと一つ屋根の下で暮らさなきゃいけないのよ。どうしよう。まだ、真人に口止めしといたほうがいいかな」
「いや……もう、おばさんのほうには連絡行ってるから。さっき、真人、メールしてたし」
最初のコメントを投稿しよう!