第1話

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「ふぁぁぁ…」 眠み~ 「ぶっ!でけぇ口。」 「うっせぇ、日高。」 隣の席で、メッシュ頭のイケメンが笑う。 一見、チャラく見えるが、実は頭が良くて真面目…中学からの付き合いだ。 「どうせ、ひと狩のつもりが、気がつけば何狩もしちゃってたパターンで寝れなかったんだろ。」 「モンハンなめんなよ。」 「はっ、図星かよ。」 朝のたわいもない話の途中で、廊下からすでに大きな声で挨拶しまくる声が聞こえて来た。 「来たな。」 「アイツ、毎朝元気だな…。」 若干、呆れながら、教室のドアを見る。 「おはよー!ヘイッ!」 元気に入って来た西島に、クラスのヤツは引き気味に、挨拶を返す。 「おっはよー!!」 「おはよ。」 「はよ。って言うか、お前クラス隣だろ。」 と、毎朝同じやり取り。 「秀太が冷たい…。」 日高に甘えようとする西島。 「気持ち悪っ!」 と、言いつつも、顔色一つ変えずに抱きつかせてる。これも毎朝の事。 今日も、いつもと変わらない1日が始まった。 …ハズだった。
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