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「秀太、秀太。」
日高の声で起こされる。
あれっ?
いつの間にか寝ていて、授業は終わっていた。
あっ!千晃!!
席を見れば、いない。
「千晃は?」
クラスの女子と話してる日高に聞くと、
「メイクしに行ったんだろ。慌てて出て行ったから。」
なんだよ~もっと早く起こせよ。
俺は急いで、廊下に出た。
ちょっと離れた所に、千晃の姿が見えた。
お!いたいた。
鼻歌交じりに追いかけると、すれ違った男子生徒の話が聞こえた。
「今の伊藤さんだよね…チョー可愛いっ!」
「だよな!天使だ、天使!!」
「マジ、かわいかった!」
かなりの興奮状態だ。
ちょっと待て…。
千晃のスッピンって、そんな破壊力持ってんのかよ。
急いで千晃を追いかける。
通り過ぎる男女共に、千晃を見て笑顔になっている。
「千晃!」
思わず腕を掴んで呼び止める。
「うわっ!ビックリした!」
そう言って振り返った千晃は…。
かっ可愛いっ!
「しゅーた?」
ビックリした千晃は、腕を掴まれたまま、俺を覗き込む。
上目遣いヤバい!
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