『最終章』

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血を分けた 姉の死 なぜか 悲しみや 苦しみを 感じなかった。 涙もでなかった ベッドの上で寝ているだけに 見えて 黙って見てた 次男も同じように なっていました。 母は泣き叫び 姉の名前を呼び続けてました。 不思議な事に…… お通夜が こうだった 葬儀が どうだった まったく 記憶がありません。 姉の死が 受け入れられなかった からかも 知れません。 病院での姉の左手薬指には シルバーのリングが どうでもいい事は 覚えているのに…… 男の両親が謝罪に 来たけど それも 耳には入らなかった 姉はどこかで 生きている ひょっこりと帰ってくる 逃げ出したい 頭では死を認識していても 心が それを拒絶する そんな状態で四十九日を 迎えていました。 四十九日を越えた時。 一気に 悲しみ、淋しさ、思い、 姉が死んだんだと わかりました。
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