プロローグ

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『浩一郎さん… 今日も帰って来られないの?』 電話から聞こえて来る 愛梨の寂しそうな声に 俺は今日もため息を吐く。 「仕方ないだろう。 それが俺の仕事なんだから」 『…分かってるけど… やっぱり寂しいよ』 愛梨と結婚してもうじき12年。 彼女は大学病院で インターンをしていた頃 お世話になった教授の娘。 医者の結婚なんて そんな理由だけで決まる。
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