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すると真火は、まるで悪戯が見つかった子どものような、ばつの悪そうな顔をした。
「ちょっとぐらい、平気ですよ…?」
「駄目ですよ!これから先はまだ長いんですから…ええと、手当てを…」
「空気読まなくて悪いんだけど」
バサ、と大きな音がして、空が暗くなる。
見上げると羽根を広げた珀露の姿があった。
「僕としては変な気を使いたくないし、これっきりだから」
珀露は一人勝手にそう言うと、地面に降り立ち、真火の足に手をかざした。
ふわりと柔らかい光が真火の足を包んだかと思うと、足の傷は綺麗に消えていた。
「…信爾とは何もないから」
「すごい…!ありがとうございますっ!」
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