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「おじいちゃんとの約束とは言え、よく続くわね。」
「あ、うん。もう、すっかり習慣になっちゃったみたい。」
約束には間違いないが、胸の中に潜む企みがどきりとはね上がる。
表情から悟られないように一気にココアを飲み干し、「行ってきま~す」と慌ただしく掃除用具を掴んで外へと飛び出した。
「はぁぁ~、さぶっ!」
早朝の空気は深呼吸すると鼻がキンと痛くなる。
先日降った雪はあらかた消えていたが、まだ日陰にはところどころ白いものが残っている。
暦の上ではもうとっくに春を過ぎたのに、とぼやきながら走り出した。
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