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「おおっ、そうかね。私も久しぶりに、鉄舟さんにお会いしたいものだが、いかんせん用事が立て込んでてね。くれぐれも、宜しく言っておいてくれ。」
「はい。」
元気よく答えるアリスだが。ナタリーは気になるところがあるらしく、ジロジロその全身を見やっている。
「なっ・・何?どうしたの?」
「どうしたのじゃ、ないでしょう。貴女まさか、その格好で行くつもり?」
「ええっ?駄目かなぁ・・・」
彼女の服装は、生徒会長らしからぬ、派手なもので。好みの青色を基調とした、ミニスカートに。豊かな胸元を、これでもかと、言わんばかりに強調したトップス。という出で立ちである。
前々から、ナタリーは、生徒会の品位に関わる。とか、無駄にエリックを、刺激する。等と言って、止めさせようとするが。本人は、ユニフォームみたいなものだから。と言って、ゆずらない。
しかし今回は。分が悪いようだ。
「ふふふっ。孫を宜しく頼むよ、ナタリー君。」
「そうだ、お土産に。アーティスェイのケーキを買っていくといい。
鉄舟さんは、実は甘党でね。きっと、喜んで下さるはずだ。」
理事長はそう言うと、自らの端末の、タッチパネルを慣れた様子で操作した。
チャリーンと、アリスの携帯端末から音がして、電子マネーが振り込まれる。
「少し、多目に入れておいたから。ちょっと一休みしてから、行くといいよ。」
「やったーっ!!ありがとう、おじいさま!」
「ねぇ、ナタリー。早く行こうよ!」
そう言うと、彼女の手を引っ張り。急かし出すアリス。
「待ちなさい!!その前に、着替えるのが、先でしょ!!」
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