914人が本棚に入れています
本棚に追加
「好きだよ、奈緒」
─────嘘だ。
そう思っても
ゆっくりと近づいて来た
唇を拒む事なんて出来ない。
心は拒んでも…
この身体はどう刃向っても
琉惺を拒むことなんて
無理なんだ。
微かに触れた唇から
悪戯に囁かれる言葉は
さらに私の身体を火照らせる。
「だから言ったろ。
オマエはずっと俺の、だ」
挑発的な言葉とは裏腹な
優しい唇が深く重なった瞬間、
私は再び抜け出せない泥沼に
堕ちて行く───。
最初のコメントを投稿しよう!