なんてったって、アイドル

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本当にここは久しぶり。でも、今日はすぐ帰る。だってクローが寂しそうにしてたから。あのへしょ~んとなった耳を見たら、たまんなくなる。 検問を通って、バグの店に直行…。だけど…。猫。 あの建物の影に居るのは、マスク猫じゃん。あれ?あっちにも…縞猫…。 「ニャ~ウ。」 すりっと来たのは、白猫。あのオッドアイの猫だ。 「なんだぁ?覚えてくれてたのか?」 へへへ…と、つい頬が緩む。ナデナデ…。 「ニャ~ウ、ニャ~、ニャ~、ニャ~。」 何か、訴えるように鳴いてくる。 「ん?何かな?あ…クローか…。」 背伸びしてカリカリ引っ掻いてくる。 あ~と、頭をガリガリ掻いてちょっといいよどむ。言いにくいよなぁ~。 建物の近くにいるマスク猫にゆっくり近づく。 「あ~。久しぶり。元気にしてたか?」 「ニャア~。(やあ、明。クローは?クローは一緒じゃないのか?)」 「クローは近くに来てるんだけど、ここには来ないよ。」
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