なんてったって、アイドル

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「ニャニャ!ニャア!ニャ!」 慌てたように近寄って来る猫達。俺の回りには数匹の猫が集まる。 ちょっと人気のない場所に移動しよう。 建物の影に座り込み、目の前の猫達に、クローの気持ちを伝える。 「俺はお前らの言葉が解らないから、一方的に喋る事になるけど、勘弁してくれ。 クローが猫じゃなくて、魔獣ってことは、知ってるよな?」 一斉に頷く猫達。なんだ、分かってんじゃん。 「クローはかなりデカクなった。ん~と、こんくらい。」 と、手で大きさを表す。爛々とした目で見詰めてくる。怖いかな? 「ニャ~。(すごい、流石疾風様!)」 「ニャ、ニャ!(カッケェ!)」 「だからかなぁ、町で知らない猫に、威嚇されちゃってさ…。」 ピタッ…。 ゴニャゴニャ鳴いてた猫達が、一斉に黙った。 「いや、馴染みの猫達は、一緒に昼寝したり、遊んだりして仲が良かったんだよ? だけど、それ以来クローが猫達に遠慮しちゃって、ここに来て、昔馴染みに怖がられたら、嫌なんだって。」 がーん!とした猫達がいた。 「だから、クローは今検問から離れた森の中で、俺の帰りを待ってるんだ。 ゴメンな。皆…。」
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