プロポーズ大作戦

5/14
前へ
/218ページ
次へ
2人が森に来たとき、 「ウェル、待て。森の気配がおかしい。」 「ユーリカ隊長、もしかしたら最近聞いた盗賊かもしれません。」 素早く辺りを見回し武器を構える。 「行くぞ。」 「はい!」 その身のこなしは、流石騎士といったところか?森の中の気配が騒がしい場所に向かって走る。 途中人の声が聞こえ、二手に別れる。 『俺は正面で惹き付ける。お前は後ろから回って、挟み撃ちだ。』 『わかりました。気をつけて下さい。』 厳つい自分が助けに行くより、見目のいいウェルが行った方が、アマンダや子供たちは安心するだろう…との配慮。 以前助けに行ったところ、かえって怖がられて、泣き出されたことがあったのは、苦い経験だ。 声の方に行くと、男たちが取り囲んでいた。その中心には、小柄な女性と子供たちがいた。 子供たちを背中に庇い、光の結界魔法を使っている。栗色の髪が光に波うって、張り詰めた顔はわずかに赤く…。 男たちは、我先に結界魔法を壊そうと、力任せに剣をふるっていた。
/218ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13397人が本棚に入れています
本棚に追加