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2人が森に来たとき、
「ウェル、待て。森の気配がおかしい。」
「ユーリカ隊長、もしかしたら最近聞いた盗賊かもしれません。」
素早く辺りを見回し武器を構える。
「行くぞ。」
「はい!」
その身のこなしは、流石騎士といったところか?森の中の気配が騒がしい場所に向かって走る。
途中人の声が聞こえ、二手に別れる。
『俺は正面で惹き付ける。お前は後ろから回って、挟み撃ちだ。』
『わかりました。気をつけて下さい。』
厳つい自分が助けに行くより、見目のいいウェルが行った方が、アマンダや子供たちは安心するだろう…との配慮。
以前助けに行ったところ、かえって怖がられて、泣き出されたことがあったのは、苦い経験だ。
声の方に行くと、男たちが取り囲んでいた。その中心には、小柄な女性と子供たちがいた。
子供たちを背中に庇い、光の結界魔法を使っている。栗色の髪が光に波うって、張り詰めた顔はわずかに赤く…。
男たちは、我先に結界魔法を壊そうと、力任せに剣をふるっていた。
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