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「ただいま、ラウル!」
「あ、あぁ…。姉さんお帰り。心配したよ…何でそんなに笑ってるの?」
「ごめんね、心配かけて。それより、ラウルって宰相補佐官様から、都に誘われてたよね?」
ババーン!と、アマンダが飛び込んで来たのは、ラウルと宰相補佐官が、片付け真っ最中の部屋。満面の笑顔で告げてきた。
宰相補佐官は、びっくりしていたが、手を止めてじっとラウルを見る。
「私としては、ぜひ来て貰いたいんですがね。ラウル君の書類の処理能力は、頼りになります。」
はぁ~と、ため息をつくように話す。
「ラウルが行くなら、私も行く!ってか、私が行くからラウルも来て!」
「「え?」」
えへん!とばかりに、威張るアマンダ。
「何でまた…急に…。」
ラウルは、戸惑ったままおろおろしている。アマンダに相談した時、そんなに賛成してくれなかった、
「書類仕事が嫌で、家から出たのにまたするの?」
と、言われて…それもそうか…と、断ったのだ。
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