京蘭

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当日… 行き先が昨日一斉メールで流れて来たのでもう一度確認した。 Dear先輩方 件名 決定しました! from松風天馬 行き先決定しました!行き先は遊園地です! 集合時刻は午前9:00です。 集合場所は、稲妻駅の前に時間厳守でお願いします。 持ち物は、自由です。 終了は午後6:30を目安にしています。 不参加の方のみ前日迄に神童さんもしくは俺に連絡を下さい。 当日の欠席は特別な事情以外は禁止です。 よろしくお願いします。 …この年で喜べる所とは言い難いが一年生メンバーが喜ぶ所が浮かばなかった、という理由だろう。 俺は集合30分前、つまり今もう稲妻駅で待っていた。 普通は15分前でも充分に間に合う筈だが、後輩達に任せてはいられない性分のために早く来てしまった。 今度はスマホのスケジュール管理アプリを開いた。 そこには ○月*日 剣城とデート 「っ……。」 我ながら恥ずかしいタイトルだ。 変な人に思われない様に赤く熟れた顔を袖の長いパーカーで隠す。 「先輩!もう来てたんですか!」 左から狩屋と天馬が驚いた顔をしながら俺に駆け寄って来た。 ああ、と適当に返せば天馬は流石ですねと笑った。 「霧野センパイ早いデスね~」 狩屋がニヤニヤ笑いながら突く。 そういえば、と天馬がポンと手を叩いた。 「先輩 絶叫系乗れますか?」 うぐっ! 思わず喉を詰まらせかけた俺を狩屋が更に追い打ちを掛けた。 「うわー、マジですか?」 うぐぐっ! 更に喉を詰まらせた。 「そんなにいじめるな、狩屋。」 後ろから愛しい恋人の声が聞こえた。 振り返ると俺の恋人剣城と親友の神童が立っていた。
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