第3章 友人や家族との久しぶりの再会

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 昨夜は久しぶりに会った家族といろんな事を話した。  まずは、三人の近況を話してから、母は私達兄妹が小さかった頃の話しをした。 兄の昌平は割と昔から大人しく、育てやすかった。でも、私の場合はそうもいかず、両親でやんちゃな私に手を焼いたという。  以前にも同じような話しを聞いたような気がするけれど、母はこの話しが好きなのだろう、あえて突っ込むようなマネはしなかった。  お酒は、私の場合たしなむ程度にしておいたが、兄は嬉しいのか終始笑顔で次から次へとチューハイの缶を空けていた。 ちなみに母も前回帰って来た時より多めのような気がする。 その時、私は思った。母も兄も私が帰って来て嬉しいのかな、と。 それを後からこっそり兄には内緒で母に訊いてみると、 「当たり前じゃない!親子なんだから」 と、一喝された。 ちなみに、どうして兄には内緒で訊いたかというと、また、くどくどとしつこいくらいの説教が待っているから。  母はもちろんのこと、兄はきっと私を溺愛しているのかもしれない。もちろん、おかしな意味のそれではない。      夜も深くなり、一時半を回ったところで兄は居間でいびきをかきながら眠ってしまった。 母は兄の寝室から毛布を持ってきてかけていた。そして、 「昌平は嬉しかったのよ。結子が帰ってきたから。だからいつもよりもたくさん飲んじゃったのよ」 私は何も言葉を発していないのに、母は兄をかばうようにそう言った。 「あんたのことだから、こんな所に寝ている昌平をだらしないような眼で見ているのかと思っちゃってさ」 「そんなことないよ。それは誤解」 「なら、いいけどね。昌平も最近ではずいぶんと仕事を頑張るようになって。彼女でもできたのかな?と思う時があるのよ」 「そうなんだ。お兄ちゃんにはどんな人が彼女になってくれるんだろ」 「どうなんだろうね。良い人だといいけど、本人の口からは何も聞いてないから何とも言えないね」 母は私の分の布団を敷きながらそう言った。 「さあ、そろそろ寝ようか。もう、二時になるし」 「丑三つ時だ。何か怖い」 「子供みたいな事言ってないで寝てしまいなさい」 「はーい」 と、返事をし、目をつぶった。 日付は既に変わっているので、昼ご飯食べたら帰ろうかな、と思いながら眠りについた。
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